セラピー犬適性検査要項
(2007年秋から一部変更されました)

《適性検査についての説明:検査の内容と注目点》
 理想的なセラピードッグは、人間が大好きで豊かな喜びの表現で他者と触れ合うことができ、しかも飼い主との間に十分な信頼関係が形成されていて、飼い主の命令に喜んで従う犬です。他の犬に対する友好性は求めません(攻撃性は困ります)。
 試験中に興奮して吠える、大型犬が飛びつくなどの行動は中止になりますので、犬を常にハンドラーの制御下に置いて下さい。
但し、きつい調子の命令、リードを引くことは減点対象です。あくまでも犬とのコミュニケ-ションは穏やかな言葉を用いて、優しいハンドリングを心がけて下さい。高齢者や病人は強い口調や体罰を嫌います。他人が見て微笑ましい飼い主と犬との関係が求められます。
 攻撃行動をとった時、検査途中で排泄をした時、犬が非常にストレスを感じていると試験官が判断した時も検査は中止となります。


《試験要項》
A 対人性テスト(潜在性のテスト)

 犬を大きな教室に通します。犬が環境に慣れ、落ち着いた頃を見計らって、怪しい素振りをした人や車椅子が犬に近寄って来ます。このようなときの犬がどのような行動を取るのかを見ます。この検査の間は、飼い主さんは犬に声かけをしないで、リードを持って立っていて下さい。犬の判断力・稟性を見ていますので、飼い主の命令や声かけにより適正な判定ができなくなります。犬がリードを引っ張って検査官や車椅子に近づこうとしても、飼い主さんは元の位置から移動してはいけません。リードを離さないように注意して下さい。
 理想的な犬は、近寄って来る人を誰であろうと嬉しそうに穏やかに迎え入れる犬です。
検査官を注視せず、周りを気にする、床の臭いを嗅ぎ続けるなどは、ストレス行動を示しています。
 続けて、犬がどの程度訓練されているかを見せていただきます。訓練された犬は自信を持ちますので、多少のことでは動揺しませんし、どんな状況下であっても命令に従うことによって落ち着きを取り戻すことができます。
当然ながら、大型犬では十分な制御が求められます。小型犬であっても、検査項目程度はできるように訓練すると、日常生活にひろがりができるはずです。
検査項目は「座れ」「伏せ」「つけ」「飼い主がいない場所での休め」です。検査官の指示に従って犬に命令して下さい。

1.「警戒性と状況判断」
  怪しい素振りの人間の接近に対する反応と対応。
2.「車椅子の接近」
  声を出したりモーションを使って、充分に意識づけながら
  車椅子で犬に接近する。車椅子には老人を模した人が乗る。
3.「歩行」
  ハンドラーと一緒に、人のいる屋内を静かに歩く。

4.「服従」
  停座待機、伏座待機。第三者のスキンシップによる誘惑有り。
5「.飼い主からの別離」
  3分間の休止(ハンドラーは犬の見えないところに行く)。
  もしくは見知らぬ人にリードを預けて、ハンドラーが犬の視界から消える。

B マナーのテスト(実際の活動で遭遇するであろう状況を想定)

 実際の活動を想定して行われる試験ですので、一番重要視されます。
ここで検査官が注目するのは、犬が他の人との接触を喜ぶか、飼い主と犬との関係です。飼い主は「ご挨拶して!」とか「こんにちはしたら!」などと話しかけてかまいません。
但し、指定された場所でリードをしっかり握って立っていて下さい(犬が行きたい方向に一緒に行かないで下さい)。不安そうにしていたら、犬にリラックスするように伝えて下さい。
理想は、近寄って来る人を誰であろうと嬉しそうに穏やかに迎え入れる犬です。
 この
検査は攻撃性を示す犬の排除と、セラピー活動に対する適性を調べる検査です。検査の前に受験者(ハンドラーに声を掛けますがここから試験は始まっていると考えてください)。

1.「活動に意思確認等」
  ハンドラーに活動の意思等について語りかけて、活動の意欲等を確認する。

2.「体全体をなで続けるテスト」
  30秒間程度犬体全体をなでて犬の反応を見る。
  飼い主によるコントロール状況を見る。

3.「強く触ることに対する反応テスト」
  全身を手のひらでつまむように触れて犬の反応を見る。

4.「見つめる検査」
  3秒程度の間犬を凝視して、犬の反応を見る。

5.「つまむ検査」
  犬の指と指の間を0.5秒程度つまんで犬の反応を見る(2回繰り返す)。
6.「他の犬に対する態度」
  検査犬が他の犬に近づけたりして犬の反応を見る。


C 犬体検査(公衆衛生および人畜共通伝染病への対策)

 犬体検査は適性検査で「適性あり」(合格)と判断された犬が行います。
犬体検査は一般健康診断と特殊検査からなっていて、一般健康診断は、いつもおかかりの(ワクチンを受けている)動物病院で受けます。
特殊検査は一般の
動物病院ではできない検査で、酪農学園大学の伝染病学教室とエキノコックス専門検査所で行います。
 指定健康診断書を持って、かかりつけの動物病院で健康診断を受けます。(健康診断料はご負担ください)。健康診断に行く時には登録済み票、狂犬病予防注射済み票、ワクチン証明書の三点をご持参ください。持参しない場合には獣医師からのサインをもらえませんのでご注意ください。この時、採血が行われます。獣医師から血清を受け取ってください。
 後日指定された日に健康診断書、血清、新鮮な糞便を送付していただきます。
 主な検査項目は以下の通りです。

1.「臭気」 体臭、口臭、耳。
2.「手入れ」 抜け毛の有無。
3.「外部寄生虫」 ノミ、シラミ、皮膚病等。
4.「内部寄生虫」 犬回虫症等の検便
5.「各種細菌学的および血清学的検査」 エキノコックス・キャンピロバクター感染症・ブルセラ症・サルモネラ症・エルシニア感染症。(採血等サンプリング)

適性ありとされた新規犬の活動開始は特殊検査終了後になりますので、およそ1カ月後となます。適性ありとされた更新犬は活動を継続していただいてかまいません。
 *適性の更新は2年毎に行い、犬体検査は1年毎に行います。


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